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4Kゲーミング
2020年9月17日に、NVIDIAのAmpereアーキテクチャを採用したGPU、RTX 3080が発売解禁されました。
筆者は、深夜販売に突撃して運よく入手出来たので、4Kゲーミング性能について軽くベンチマークを通して見ていきます。
RTX 3090 ?
RTX3080に続いて、RTX 3090が2020年9月24日に発売解禁となりました。
こちらも深夜販売での抽選に参加したところ運よく入手できましたので、こちらも見ていきます。
なお、「コスパ」とか言ってはいけません。筆者が泣いてしまいます。
ベンチマーク環境
ベンチマークには、おなじみ3DMarkを使用します。
また、DLSSについてもどのような効果があるのか気になったので、こちらも試してみます。
手持ちのゲームでDLSSに対応したゲームが「DEATH STRANDING」ぐらいしか無かったので、参考程度にご覧ください。
ベンチマークPCとしては以下のものを使用しています。
詳細 | |
---|---|
CPU | AMD Ryzen9 3950X 16-Core Processor |
M/B | ASUS Pro WS X570-ACE |
Memory | DDR4 Non-ECC UDIMM 16GB x4(64GB) 3200MHz |
PSU | 80PLUS GOLD 750W |
Storage | Western Digital SN550 500GB (M.2 NVMe) |
Gprahics | MSI GTX 1080 AERO NVIDIA RTX 2060 FE MSI RTX 3080 GAMING X TRIO ZOTAC RTX 3090 Trinity |
RTX 2000シリーズとの比較ベンチを多く見ますが、GTX世代との比較があまりなされていないように思ったのと、筆者がGTX 1080からの更新のため、GTX 1080との性能差に注目したいところです。
また、手持ちにあるGPUの中にRTX 2000シリーズがRTX 2060しか無かったので、参考程度です。
RTX 3080 and RTX 3090
RTX 3080 FE | RTX 3090 FE | |
---|---|---|
CUDAコア | 8704基 | 10496基 |
RTコア | 68基 | 82基 |
Tensorコア | 272基 | 328基 |
ベースクロック | 1.44GHz | 1.4GHz |
ブーストクロック | 1.71GHz | 1.7GHz |
VRAM | 10GB GDDR6X | 24GB GDDR6X |
外観
ZOTAC RTX 3090 Trinity
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RTX 3090のカスタムカードとしては小さい部類だと思います。
他のカードにおいて、高さがPCIeスロットブラケットを大きく超えているのに対して、こちらのカードはさほど飛び出ていません。
補助電源は 8pin x2 となっています。
MSI RTX 3080 GAMING X TRIO
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ブーストクロックが1815MHzにOCされたカードです。
RTX 3080のTBPが320Wになっているのに対して、このカードのTBPはOCされているために340Wとなっています。
それにより、補助電源が 8pin x3 となっています。
補助電源として 8pin x3 が必要なグラフィックカード、過去にあったんでしょうか…
NVIDIA RTX 2060 Founders Edition
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何の変哲もない RTX 2060 Founders Edition です。
個人輸入で入手したものです。
MSI GTX 1080 AERO
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どこぞで投げ売りされていた、MSI AEROシリーズのGTX 1080カードです。
外排気タイプになっています。
3DMark Time Spy (1920 x 1080)
Time Spy のデフォルト設定では2K解像度ですが、今回はFullHDにカスタム設定を行っています。
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やはり、RTX 3000シリーズは、GTX 1080と比較してもスコアにおいて倍以上の差をつけています。
しかし、RTX 3090はRTX 3080と比較しても誤差程度の差しかないようです。
3DMark Time Spy Extreme (3840 x 2160)
続いて、4K相当のベンチマークである、Time Spy Extremeを実行しました。
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こちらも、RTX 3000シリーズは共に、GTX 1080と比較すると倍以上のスコアとなっています。
また、先ほどに比べるとRTX3080と比較してRTX 3090のスコアが伸びているように感じます。
RTX 3090を活かすには4K以上の環境でないと意味がない といった考え方もできるのかもしれません。
3DMark Port Royal (1920 x 1080)
続いて、レイトレーシング性能を計測しました。
こちらもまずはFullHDから。
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GTX 1080においてはRTコアを搭載していないため、比較対象として適切ではないですね。
RTX 2060と比較すると、その差は歴然です。
また、こちらもRTX 3090のスコアがRTX 3080と比較しても伸びていることが分かります。
3DMark Port Royal (3840 x 2160)
続いて、4Kレイトレーシング性能を計測しました。
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GTX 1080については言うまでもないですね(RTコア無いし)。
ここで気になるのが、RTX 2060のスコアが思ったより出ていないことです。
Port Royalのデフォルト解像度は2Kであるので、試しにそちらを実行したところ4193というスコアが出ました。
4Kになった瞬間スコアががた落ちしたということになりますが、RTX 2060ではRTコアが足りていないのでしょうかね。
気になるところです。
本題に戻って、こちらもRTX 3000シリーズのスコアの伸びが目立っていますね。
4K解像度においても、レイトレーシングを利用しながらゲームを快適にプレイすることは夢ではない ということでしょう。
DEATH STRANDING (1920 x 1080)
続いて、DLSSの効果について適当に計測しました。
素人による計測なので、参考程度にご覧ください。
なお、以降、「DEATH STRANDING」上の画質設定はすべて一番高いものを設定しています。
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筆者環境では、どのカードを使用してもプレイ中はFPSが120程度から変動しませんでした。
(もちろん、フレームレート制限が120FPSとなっているわけではない。)
DEATH STRANDING (3840 x 2160)
続いて、4K解像度でのプレイ。
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こちらは、はっきりと差が現れました。
RTX 3000シリーズの性能向上がうかがえます。
(RTX 3000シリーズのスコアについては、環境によってはもっと高くなる可能性があると思います。)
DEATH STRANDING with DLSS (3840 x 2160)
続いて、4K解像度においてDLSSを利用してみます。
DLSSについては解説しません。
DLSS設定については「パフォーマンス」を選択しています。
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先ほども述べたように、実質的なFPS上限が120程度になっていることでRTX 3000シリーズでの変化を確認することは出来ない状態です。
しかしながら、RTX 2060においてはFPS値が向上しており、DLSSの効果が確認できます。
GPU温度
続いて、多くの方が気になっているであろうGPU温度について。
こちらは、3DMark Time Spy Extreme 実行中の最大GPU温度です。
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GTX1080については外排気タイプなので、冷却面での問題があるのは必然と言えます。
感心したのは、RTX 3000シリーズにおいてTBPが増加したにもかかわらず、想定されたよりもGPU温度が高くないということです。
RTX 3080,3090共に75,6度と、ハイエンドグラフィックカードとしてはかなり冷えているのではないでしょうか。
消費電力
続いて、消費電力です。
システム全体の消費電力である点に注意してください。(カード単体の消費電力ではありません)
また、「DEATH STRANDING」プレイ時の消費電力です。
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こちらは概ね予想通りといったところでしょうか。
アイドル状態でも消費電力の差が見られます。
RTX 3090では200Wを超えて225W程度、RTX 3080では188Wでした。
4K解像度において「DEATH STRANDING」をプレイ中は、RTX 3090で550W程度、RTX 3080で540W程度でした。
先に述べたように、使用したグラフィックカードにおいて、RTX 3080はOCによってTBPが340Wとなっており、RTX 3090が350Wであるから、妥当な差であると言えそうです。
さて、面白いのはここです。
DLSSパフォーマンスを有効にした状態でプレイした時の消費電力について。
RTX 3000シリーズの両カードにおいて、DLSSを利用していない場合と比較すると、消費電力が低下しています。
4K解像度によってCUDAコアが使用する電力より、DLSS+(低解像度)CUDAが利用する電力の方が少ないという事でしょうか。
見た目で差を感じない人にとってDLSSを有効化した状態でゲームプレイをすることは、消費電力を下げる選択肢となるかもしれません。
電源ユニットの容量はどれぐらいが好ましい?
Ryzen9 3950X + RTX 3090の組み合わせで、ゲームプレイ中は550W程度の電力を消費するという事です。
今回、750W電源を利用してベンチマークを行いましたが、その最中に電源が落ちるといったことはありませんでした。
しかし、負荷率が50%程度で最も変換効率が高くなる電源ユニットが多いことを踏まえると、1000W以上の電源ユニットを用意したいところです。
また、Ryzen Threadripperなど、HEDT CPU環境で利用する場合は、もっと余裕が欲しいところです。
RTX 3070 ?
10月に発売予定のRTX 3070。
RTX 3080やRTX 3090がこれだけ性能向上しているとなると、こちらも期待できそうです。